寝るときは入れたまま?

寝るときは入れたまま?

2021-04-09

寝るときは入れたまま?
こんにちは!博多プライベート歯科です!
よく患者様から「寝るときは入れ歯を外していてもいいですか?入れたまま寝たほうがいいですか?」とご質問をいただきます。
コンタクトやカラコンは付けたまま寝てはいけないし、同じような感覚で、見た目を気にする必要がなければ就寝時は入れ歯も外すべき?🤔と思われるかもしれません。
結論から申しますと、当院では基本的に就寝時も入れ歯を付けていただくことをおすすめしております。しかし、人によっては入れ歯を外して寝ることが適しているという場合もあります。
こちらでは、寝るときも入れ歯を入れたままにしておいたほうがいい理由や、反対に、入れ歯を外して寝ることによって得られるメリットなどについてご説明させていただきますね😃

入れ歯を入れたまま寝るメリット

上述の通り、基本的には入れ歯をつけて寝ることをお勧めしています。ただし、これには以下の条件があります。

・入れ歯がぴったりと合っていること
・入れ歯の適切な手入れができていること
・口腔内の清掃状態が十分に保たれていること

これらの条件をクリアすることで、入れ歯を使用したまま安心して眠ることができます。しっかりとしたフィット感があれば、入れ歯の安定性が増し、夜間も快適に過ごすことができます。お口の健康を維持するためにも、これらの条件をしっかりと確認し、適切なケアを心掛けましょう。

1.残存歯の負担を減らして守ることができる

人は寝ている間に、歯ぎしりをしたり、無意識に食いしばったりしています。自分は周りの人から歯ぎしりしているなんて指摘されたことがない!という方でも、ギリギリと音の鳴る歯ぎしりではなく、ぐっと噛み込んでしまう音が出ない食いしばりをしている可能性が高いです。
この歯ぎしりや食いしばりをしているときに、入れ歯をせずに歯がないスペースが空いている状態のままだと、残っている歯だけにとても大きな負担がかかってしまうことになります。

部分入れ歯がないときに食いしばると…かみ合う部分の天然歯だけの負担が大きい

負担のかかった歯は、歯周病になりやすくなったり、揺さぶられることでぐらついてきたりしてしまいます。
歯ぎしりや食いしばりの負担をすべての歯に平等に分散させ、残った歯を守るために、部分入れ歯は寝るときも装着しておいていただきたいのです。

部分入れ歯があれば負担が平等に!

残存歯の移動を防ぐためにも、入れ歯を入れたまま眠ることが重要です。残存歯(抜けずに残っている天然歯)があり、入れ歯が違和感なくピッタリ合っている場合、入れ歯を外して寝ると残存歯が動いてしまうことで入れ歯が合わなくなることがあります。
新しい入れ歯を作ったはずなのに、急にフィットしなくなったと思ったら、寝ている間に残存歯が移動していて、入れ歯が合わなくなったということも起こり得ます。
特に歯ぎしりがある方は、残存歯に過度な負担がかかり、歯の移動が起こる可能性があるため、慎重な注意が必要です。

2.夜中に立ち上がる必要があるときにバランスを取りやすくなる

夜中に立ち上がる必要があるときにバランスを取りやすくなる
自覚している方は少ないかもしれませんが、立ち上がったりバランスを保って歩いたりする運動は、きちんと力を入れて上下の歯を噛み締められることでサポートされています。
夜中にお手洗いに行くときなど、寝起きで立ち上がって歩くときにしっかりと食いしばることができない状態だと、転倒などで怪我をしてしまう可能性が高まります。
特に高齢の方の転倒は、骨折や寝たきりの原因になってしまう大きな怪我に繋がりやすいので、転倒対策として就寝時に入れ歯の装着を推奨するという考え方もあります。これは部分入れ歯にも総入れ歯にも共通して言えることです。

3.緊急時に入れ歯がない状況になることを防ぐことができる

緊急時に入れ歯がない状況になることを防ぐことができる
地震や火災といった災害が起きた際など、夜間に急な避難が必要になったときに入れ歯がなければ、前述した通りとっさにうまく動くことができず逃げ遅れてしまうかもしれません。
それだけではなく、入れ歯を入れる暇も持ち出す暇もなく、歯がない状態でそのまま緊急避難することになった場合、物資の乏しい避難先では何も食べられず、栄養を取れなくなってしまいます。
ただでさえつらい避難所生活が、もっとつらいものとなってしまうことのないよう、防災の一環として寝るときも入れ歯を入れておくというのもおすすめです。

4.顎関節症を予防できる

顎関節症を予防できる
寝るときに入れ歯を入れておいたほうがいい理由が「残存歯に負担がかからないように」「残存歯が移動しないように」ということなら、残存歯が1本もなく、総入れ歯を使っている人は入れ歯を外して寝てもいいのかというと、そうとも限りません。ご自分の歯が1本も残っていない方が入れる総入れ歯は、残った歯の負担を減らすために入れておく必要がある部分入れ歯と違った理由から、寝るときにも装着しておいていただきたく思います。
総入れ歯を外して寝ると、歯が咬み合うときの上下の顎の距離(咬合高径)が一定でなくなり、場合によっては顎関節症などが引き起こされる可能性があります。したがって総入れ歯の場合も、できるだけ入れ歯をつけたまま眠ることが望ましいです。

5. 口呼吸を防ぐことができる

口呼吸を防ぐことができる
誤嚥性肺炎の発症が年々増加していると言われています。入れ歯を外して眠ると舌が沈下することで口呼吸が増え、口内の細菌が含まれた唾液が気管に到達し、誤嚥性肺炎のリスクが高まります。鼻呼吸を促進することは、誤嚥性肺炎の予防につながります。
また、舌が沈下すると、いびきが出やすくなることも考えられます。ひどくなると睡眠時無呼吸症候群に進展する可能性もあります。

【口呼吸の問題点】

口腔や歯の健康の問題


口呼吸が続くと、口腔内が乾燥しやすくなり、口臭や歯の健康に影響を与える可能性があります。

防御機能の問題


鼻には微小な毛や粘膜があり、これが微生物や異物を防ぐ役割を果たしています。口呼吸ではこの防御機能が低下します。

姿勢と顔の成長の問題


口呼吸が続くと、特に子供の場合、顔の発育に影響を与え、顔の形が変わることがあります。

酸素供給の問題


鼻は酸素の取り込みと二酸化炭素の排出を効率的に調整します。口呼吸ではこれが妨げられる可能性があります。

入れ歯を外して寝るときのメリット

1. 入れ歯を清潔に保てる

入れ歯を清潔に保てる
食事の際に使用する入れ歯は、天然歯と同じく汚れが付着します。特に入れ歯の床(人工歯ぐきの部分)は、ぬめりのある汚れが残りやすく、金属のバネがある形状の入れ歯では細かい隙間に汚れがたまりやすいです。入れ歯に付着した汚れ(デンチャープラーク)には、カンジダ菌などの多くの菌が含まれています。これらを効果的に除去するには、物理的な入れ歯磨きと、入れ歯洗浄剤を使った化学的な洗浄の両方が必要です。
入れ歯の手入れは丁寧かつ定期的に行うことが肝要です。柔らかい歯ブラシや専用のブラシを用いて、デンチャープラークを取り除きましょう。歯茎部分は繊細なので、やさしくブラシを当てつつ磨くことが大切です。次に、入れ歯洗浄剤を利用して入れ歯を洗浄します。市販されている入れ歯専用の洗浄剤を使用することで、細菌やカビの繁殖を抑え、清潔な状態を保つことができます。

2. お口の粘膜を健康に保てる

お口の粘膜を健康に保てる
入れ歯をつけたまま寝ると、常に歯ぐきや顎が圧迫される状態となるため、口内の粘膜が炎症を引き起こすリスクが高まります。この状態を義歯性口内炎と呼び、入れ歯の下の粘膜が赤くなり痛むことがあります。
また、部分入れ歯を寝る間中ずっと口に入れておくと、歯や歯茎に接触している箇所の汚れが唾液で流れず、細菌が増殖しやすくなります。これが虫歯や歯周病のリスクを高めます。
入れ歯を外すことで口内の空気が循環し、粘膜が休息できます。これにより口内炎の予防だけでなく、歯や歯茎の健康を維持することができます。

3.小さな入れ歯を飲み込んでしまうリスクを防止できる
小さな入れ歯を飲み込んでしまうリスクを防止できる
部分入れ歯はその小型さから、特に一部のタイプでは就寝中に誤って飲み込んでしまうリスクが存在します。当院の患者様ではありませんが、過去に部分入れ歯ではなく、総入れ歯が誤って飲み込まれるという事故も報告されています。
技術の進化によって、入れ歯が以前よりも薄く、小型化されています。違和感を抑えられるようにはなりますが、これが逆に、就寝中に意図せず飲み込んでしまうリスクを増加させている場合もあると言えます。
飲み込まれた場合、入れ歯は消化器官を通り、通常は排泄されますが、金具が消化器官を傷つけてしまうなど、大変な事態に発展する可能性もあります。
特に外れやすく、サイズが小さい入れ歯を使っている方は、就寝時には外しておいたほうがいい場合もありますが、まずは外れてしまうことのないように歯科医院での調整が必要です。

何でもご相談ください

寝るときには入れ歯を入れたままのほうがいい場合と、外したほうがいい場合があることがおわかりになったでしょうか。寝る際に入れ歯を入れるか外すかは、患者様の個別の状況によります。自己判断は危険な場合があるため、

「自分の場合はどうなんだろう?」
「自分の入れ歯は外れやすいから、飲み込んでしまわないか心配😥」
「入れ歯を入れたまま寝た方がいいとは思うけど、違和感が強くて入れたままでは眠れない😩」

など、わからないことやお困りのことがあれば、何でも博多プライベート歯科へご相談ください!
当院は自費の様々な種類の入れ歯を取り扱っているため、患者様に合わせた素材の、違和感が少なく、外れにくい入れ歯をご提供いたします。

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